第21話 キルア vs. ジョネス
創薬(wet)アドベントカレンダー 2021 6日目記事。
目的化合物の合成は、基本的には「断片を繋いでいく」作戦が普通だが、それとは違った Skeletal Editing (骨格編集) という括りの反応が今年になって何度か報告されていたのでまとめ。
2級アミンから窒素を引き抜いてそのまま C-C 結合を作る反応、Nature。
— 叢雲くすり(創薬ちゃん) (@souyakuchan) 2021年5月13日
C-H に官能基を付ける "peripheral editing" ではなく骨格自体を改変する "skeletal editing" の手法として提案。
当該反応試薬 1c は Sigma-Aldrich (製品番号 919799) から売り出す予定とのこと。https://t.co/t94x77Hx6e https://t.co/0kOv4S3koF pic.twitter.com/7Pn1Q9EBM8
ピロール/インドールの五員環部分にクロロジアジリン試薬で1炭素挿入して六員環化する "skeletal editing" 法の報告。 https://t.co/31a4CLOZfA
— 叢雲くすり(創薬ちゃん) (@souyakuchan) 2021年7月21日
光化学反応で飽和ヘテロ環から窒素を引き抜く skeletal editing 手法、Science。 https://t.co/1Ah8M5W903
— 叢雲くすり(創薬ちゃん) (@souyakuchan) 2021年8月13日
原子を引き抜くもしくは差し込むことによって元の骨格自体をいじってしまう。使いどころがあるのかというとまだよく分からないが、SAR 展開のバリエーションを増やすのにも役立ったりはするだろうか。